2017東工大(前期) [1](2019千葉大・前期[3]の類題)
2017年 東京工業大(前期)[1]
(2019年 千葉大学・前期[3]の類題)
次の条件 (i), (ii) をともに満たす正の整数$N$をすべて求めよ。
\[ d_1=1,~ d_2=2,~ d_3=3,~ d_4=4 \]
また,条件 (i) より
\[ N= d_6 d_7 =12 d_6 \]
さらに,$d_7=12$ より $6 \leqq d_6 \leqq 11$ であるから,$d_6 = 6,7, \cdots ,11$ として仮定して,それぞれについて考えていく。
\[ N = {\bf 84,~96,~108,~132} ~~~\cdots\cdots \mbox{(答)} \]
である。
この方法であれば小学生(5〜6年生?)でも,約数のことを学んでいれば解ける問題です。
確か駿台の解答速報では,こちらが本解で,約数の個数の公式を用いた解法が別解となっていました。
ちなみに某参考書では,この問題がC問題(難しい問題)として掲載されていました…。
(そんなに難しくないよ)
なんでもないです。
アルバイト先の塾の千葉大文系受験者がおり,試験直前にたまたま東工大の整数問題を紹介してたので,千葉大の問題を見たときはビックリしました(笑)
- (i) $N$の正の約数は12個である。
- (ii) $N$の正の約数を小さい方から順に並べたとき,7番目の数は12である。
解答
$N$ の正の約数を小さい方から順に並べたとき,$i$ 番目の約数を $d_i$ とする。条件 (ii) より,$N$ は 1, 2, 3, 4, 6, 12$(=d_7)$ を約数に持つので,\[ d_1=1,~ d_2=2,~ d_3=3,~ d_4=4 \]
また,条件 (i) より
\[ N= d_6 d_7 =12 d_6 \]
さらに,$d_7=12$ より $6 \leqq d_6 \leqq 11$ であるから,$d_6 = 6,7, \cdots ,11$ として仮定して,それぞれについて考えていく。
- (a) $d_6 = 6$ とする。$d_5=5$ であることが必要であるが,$N=12 \times 6=72$ は 5 を約数に持たないので,不適。
- (b) $d_6 = 7$ とする。$12 \times 7=84$ の正の約数は小さい順に
\[1,2,3,4,6,7,12,14,28,42,84 \]
であるから,条件 (i), (ii) をともに満たす。 - (c) $d_6 = 8$ とする。$12 \times 8=96$ の正の約数は小さい順に
\[ 1,2,3,4,6,8,12,16,24,32,48,96 \]
であるから,条件 (i), (ii) をともに満たす。 - (d) $d_6 = 9$ とする。$12 \times 9=108$ の正の約数は小さい順に
\[ 1,2,3,4,6,9,12,18,27,36,54,108 \]
であるから,条件 (i), (ii) をともに満たす。 - (e) $d_6 = 10$ とする。$12 \times 10=120$ の正の約数は小さい順に
\[ 1,2,3,4,5,6,8,10,12,\dots \]
より,不適。 - (f) $d_6 = 11$ とする。$12 \times 11=132$ の正の約数は小さい順に
\[ 1,2,3,4,6,11,12,22,33,44,66,132 \]
であるから,条件 (i), (ii) をともに満たす。
\[ N = {\bf 84,~96,~108,~132} ~~~\cdots\cdots \mbox{(答)} \]
である。
類題について補足
約数の個数の公式を用いた解法が目立ちますが,こちらの方がスマートな解答かと。この方法であれば小学生(5〜6年生?)でも,約数のことを学んでいれば解ける問題です。
確か駿台の解答速報では,こちらが本解で,約数の個数の公式を用いた解法が別解となっていました。
ちなみに某参考書では,この問題がC問題(難しい問題)として掲載されていました…。
なんでもないです。
アルバイト先の塾の千葉大文系受験者がおり,試験直前にたまたま東工大の整数問題を紹介してたので,千葉大の問題を見たときはビックリしました(笑)
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